2006年09月03日

オイルダラーの行方

オイルダラーの行方

莫大な投資を成り金的発想で見てきた誤り 

 世界的な原油高で中東の産油国には膨大な資金が流れ込んでいる。サウジアラビア、クウェート、アラブ首長国連邦などの穏健な国家は、欧米先進国への投資は勿論のこと、現在ではそれ以上に国内に対する投資を優先している。

 砂漠の緑化、灌漑設備、道路や重化学工業などに投資を続けており、相当な成果を上げている。また、軍備の拡張や充実にも力を注ぎ、米国からの武器輸入を増やしている。

 対してこれらの国とは一線を画するイランだが、国内の軍備拡大は勿論、イラクやレバノンなどのシーア派教徒の過激派テロ組織に力を注いでいる。レバノンのヒズボラはその代表でもある。

 中東イスラム地域といってもそれは一枚岩ではなく、大きく二つの対立の流れがあります。それは大ペルシャ帝国の栄光を再現しようとするイランのシーア派と他のスンニ派との宗教対立です。

 サウジやエジプトというアラブの大国には、かつて�“振�産主義、��反シオニズム、��モスレム(回教主義)という共通項がありました。しかし、この内�,龍�産主義の脅威は冷戦崩壊後の中東にはありません。

 この内、残された中で��反シオニズムと��のモスレム主義は対立関係にあります。そして��のモスレム主義は宗教対立と過激主義の間で揺れている。現在、世界で一番布教に熱心で伸びているのが回教(イスラム)であると言われている。

 特にレバノンのヒズボラやパレスチナのハマスには、布教拡大に膨大なオイルダラーが流れ込んでおり、それが政治活動は勿論のこと学校や病院など、あらゆる社会的政策にも関与している。

 また、政治活動は軍事組織と一体であり、武装解除は極めて困難な状況となっている。彼らが現代の国際政治の上で注目されるのは、その力であり、その地域に確固たる基盤を築き上げたことである。

 我々はこれまでオイルダラーと言えば、成り金的発想による企業投資や原油相場だけに目を奪われて来ました。しかし、そのような資本主義のゲームとは全く関係のない、回教の布教に莫大な資金が投入されてきた事実を知りました。

 我々はテレビなどで、アラブの石油王の貴族的な豪華な宮殿などを見せ付けられ、オイルダラーはそのような贅沢に費消されると思わされてきた。それがどれほど愚かなことであるかを気付かされた。

 今後どのようなことが中東で起きようとも、表面の政治問題の背後には、宗教戦争が介在していることを忘れてはいけません。この点を度外視して本質を語ることは出来ません。むしろこの点を認識してこそ、過去2千年の我々人類の歴史の意味を感ずることができるのではないでしょうか。

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Posted by the_radical_right at 19:08 │ mixiチェック

2006年08月27日

戦略的外交の行方(中央アジア編)

中央アジアへの戦略的外交

存在感は無しに等しい!

 小泉首相は28日から中央アジアのカザフスタンとウズベキスタンの両国を歴訪する。先にモンゴルを訪問しているが、これらの国が中露に挟まれた国であるだけに、中露を牽制する意味合いの濃い戦略的な歴訪になる。

 今回のニュースで知ったのですが、日本の首相がこの中央アジア地域を訪問するのは初めてになるそうです。この中央アジアには前述した以外には、キルギスやタジキスタンという国もあります。

 これらの国は旧ソ連邦の崩壊で誕生したイスラム国家です。旧ソ連時代から柔らかな下腹部と云われ、ソ連のアキレス腱と見られてきました。独立はしましたが、未だにロシアの強い影響下にあります。

 これらの4つの国は中露が主導する『上海協力機構』の加盟国であり、この上海協力機構は最近反米思想を露わにして、ユーラシア大陸内部から、米軍を追い出そうとしています。 

 米国はアフガニスタンのタリバン政権と国際テロ組織アルカイダを掃討する際には、この地域のイスラム諸国とは良好な関係を構築しましたが、現在においては中露の巻き返しに遭って不利な立場にあります。

 日本の存在感はこの地域においては無いも同然です。日本が国連常任理事国入りを目指した時、共産支那がイの一番に圧力をかけたのが、これら中央アジアの諸国であったといいます。

 残り任期が1ヶ月しかない小泉首相の、この駆け込み的な訪問を、これらの国が果たしてどこまで本音の部分で歓迎するのか疑問です。これらの国は石油や天然ガスを豊富に埋蔵しており、資源を買いに来た商人国家の総理くらいにしか見られないかも知れません。

 日本が今後どのような「世界戦略」を構築し、そのための「戦略的外交」を進めるのか。そのことが先ず大切ではないでしょうか。その意味では安倍官房長官が「米・豪・印」との戦略的な対話を重視すると語っているのは評価できます。

 米豪とは当然ですが、そこに印度を加えることの重要性は、この中央アジア外交に極めて大切でしょう。中露に挟まれた中央アジアの諸国にとって、中露と対立するわけにはいきませんが、屈従することも避けたいでしょう。

 その場合、印度はこの同じユーラシア大陸にあるわけで、この地域の大国です。日本は単独では相手にされ難いが、周辺の大国との連携によって存在感を示す道は残されています。

 これからの国際政治の動向には、やはり経済力が大きなウェートを占めますが、しかし、それだけではありません。その背後には厳然として「宗教」そして「イデオロギー」が存在しています。

 特にこの地域においては、その根底にあるのは「宗教」です。中露とも国内にイスラム問題を抱えています。米豪もイスラム過激派と対峙しています。印度も同様ですが、日本だけは幸運にもこのような深刻な問題を抱えていません。

 それがこの地域に対する「戦略外交」の目玉になることも考えられますが、しかし、だからと言って日本独自で行なえるほど単純ではないでしょう。

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2006年06月26日

混迷イラクの将来?

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米国のイラク政策に変化の兆し

 米国のブッシュ大統領を後世の歴史家は、最も愚かな指導者として審判を下すか?それとも世界を救った英雄として称えることになるのか?正直言って現在その判断は難しい。

 全世界を揺るがしているイスラム・テロ組織との対決は、出口のない戦いとなっており、沈静化したはずのアフガニスタンにおいても、タリバンは再び勢いを盛り返しているようにも見える。

 国際テロ組織アルカイダの米国への同時多発テロ攻撃で始まった一連の戦争は、西欧キリスト教とイスラム教という永い歴史的な対立の経緯を抱えているだけにそう簡単ではない。

 内戦状態が続いていたソマリアでは、アルカイダとも関連があるとされるイスラム過激派勢力が首都を制圧した。イランも核開発計画で攻勢を強めている。イラクから英国、豪州、日本が撤収すれば、米国は孤立してしまうのではないかと懸念される。

 これらの点を見て、このイラクへの米国の介入は失敗であったとする論説が多い。しかし、米国はベトナムで犯したような失敗を再びしてしまうのであろうか?そのことについて考えてみたい。

 先ずイラクのクウェート侵攻以前に時計を戻して、政治状況を見るならば、現在見過ごされている多くの事実に気がつくはずである。イラクのバグダットには米国大使館が存在し続けていたように、両国には曲りなりにも外交関係があった。

 対して米国と国交断絶していたのが隣国のイランである。首都テヘランの米国大使館は閉鎖されたまま、両国は対立したままである。この経緯は今更説明するまでもないだろうが、イスラム教シーア派のホメイニ師の革命によって敵対関係になってしまった。

 イスラム教は大多数のスンニ派と少数派のシーア派に別れるが、シーア派が政権を握っているのはイラン一国だけである。しかし、その教徒は中東全域に国家の枠を超えて存在している。

 この国家の枠を超えて存在していることが、逆に国家との軋轢を増して、国家権力を握るスンニ派との対立を呼び起こしてしまう。ここに来てスンニ派とシーア派の対立が深まったのがイラクである。

 イラクにおいて当初米国はシーア派との対立を避け、スンニ派の旧サダム政権残存勢力追討に力を入れてきたが、最近では両派の対立を見守っているだけだ。いや、むしろスンニ派に対する懐柔策が目立っていると云われる。

 今回、日本の自衛隊や英国軍が撤収を決めたのは、シーア派住民の居住区であり、今、イラクにおいてはクルド人、スンニ派、シーア派の住み分けが急速に進んでいる。

 これは一体何を意味するのであろうか?イラクはシーア派が人口の6割を占める。シーア派としてはここに第二のシーア派国家の建設を夢見ていると考えて間違いはなかろう。それを一番恐れるのはスンニ派である。

 イラクとイランは長い間、戦争状態にあった。ホメイニ師はサダム・フセインを「不信心の社会主義者」として罵倒していた。中東の多くの国と西欧社会がイラン・イラク戦争でサダムを支持したのは、彼(独裁者)の方がイラン(狂信者)よりは、まだ「まし」だと見られていたからに他ならない。

 この辺りでまとめに入ろう。以前のこの立場に米国が戻る可能性が強まっている。スンニ派との和解であり、シーア派との対立の継続である。この戦略はシーア派の台頭を恐れる中東諸国には受け入れられ易い。

 米国における「ベトナム後遺症」とはベトナムと戦ったこと自体にあるのではなく、唯一敗戦したことにある。そう考えるのが米国という国家なら、その反省から学ぶとしたら一つしか答えは見つからない。

 「力は正義」と信じた米国が、その力を過信した結果として今があるなら、方向転換も十分考えられるということだ。つまり、米国は「正義は力」という腕力主義からの戦術的転換を図ろうとしていると私には見えてくる。

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2006年03月23日

イラン核問題で日本が窮地に!

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アザデガン油田開発、米が日本に凍結要請

イラン核開発問題 
 
【ワシントン=古森義久】イランの核兵器開発の動きに対する国際的な反発が強まる中で、米国政府関係筋は、ブッシュ政権のゼーリック国務副長官やジョセフ国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)らが、日本政府に非公式な形でアザデガン油田の開発を少なくとも中断するよう要請したことを明らかにした。米国議会でも同様の要請を行う動きが目立っている。米国側は日本側に対し、国連の対イラン経済制裁の成否にかかわらず、同油田開発停止を強く求めており、日本側の対応次第では、日米関係に深刻な摩擦を生むおそれが出ている。

 今朝の産経新聞の一面トップ記事だ。米国政府との間に太いパイプを持つ小森義久氏だからこそ、今の段階でこのニュースを伝えることの重要性を知ってのことだと思う。

 実は私もこれは避けられない問題であると考えてきた。いずれ触れないわけにはいかないだろうと思いつつ、この問題を避けてきたのも事実だ。この問題で日本外交は長期的な展望のなさを露呈してしまい、選択を誤れば取り返しのつかない失敗となる。

 米国のイラン核問題への対応は厳しさを増すばかりで、これはイラク問題が国連の中で最後までもつれた状況の再現とはならない。なぜならば、このイラン問題では米国と西欧諸国の認識は完全に一致しており、経済制裁から軍事制裁に行くのはもはや避けられない状況にある。

 そのような中でロシアと中共はこの問題に介入して、米国と西欧同盟を牽制するために動き出した。ロシアのプーチン大統領が北京を訪問して胡国家主席と会談しているのもそのためである。この両大国はイランに対して権益を有しており、最後までイラン擁護で米国・西欧同盟に対抗するだろう。

 この絶妙なタイミングだからこそ、小森義久氏はこの問題を日本人に突きつけてきたものと考えられる。この問題の対応を誤れば、折角日本が米国を支持し自衛隊をイラクに派遣した功績も一瞬にして吹き飛ぶ。

 日本側はこのイラン問題では実は微妙な立場にある。西欧諸国(英・仏・独)が米国と足並みを揃えているのに、その姿勢を明示することを避けてきた。それは日本が中東で唯一確保している「日の丸原油」であるアザガデン油田があるからだ。

 日本はイランとは深い関わりがあり、このイランに権益を有してきた歴史がある。日本企業(三井物産)はイラン政府と共同で大規模な開発事業に乗り出したが、ホメイニ革命で中断。イラン・イラク戦争で完全に破壊された。

 当時、日本の中東における権益確保を国際ユダヤの石油メジャーが嫌い、サダムをけしかけて戦争を起こしたとまで云われたこともある。事実、あのイラン・イラク戦争で最大の被害を受けたのが、イラン政府と日本であったのは事実だ。

 さて、このような歴史的な経緯を今更おさらいしても始まらない。日本は米・西欧同盟と協調する以外に手はない。日本がここで中途半端な対応を続けると、手痛いしっぺ返しを受けるだろう。ここは米国と交渉し、サウジ、クェート、イラクに持つ米国の石油メジャーの権益を保証させることによって、我が国の国益を守らざるを得ないのではないか。

 最後に、この問題の今後の動向を知る上で非常に参考になるサイトをご紹介しますので、更に興味のある方は米国の動きを見守られることをオススメします。
http://newglobal-america.tea-nifty.com/

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2006年02月07日

風刺漫画と朝日社説・ヒューマニズムだけで論じるなかれ

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朝日新聞社の社説「節度と寛容の心」は空虚さだけが…

 朝日新聞社の今日の社説は「節度と寛容の心を持て」だった。イスラム教の預言者ムハマンドの風刺漫画をめぐる欧州諸国とイスラム社会の対立を取り上げている。朝日は「表現の自由を暴力で押さえ込む動きを容認するわけにはいかない」とするが、同時に「イスラム社会にも目を向けなければならない」としている。

 最後は「表現の自由はかけがえのないものだ。だが、人の心のよりどころとする宗教への配慮は欠かせない。自由を守るためにも節度を保ちたい」と結んだ。二律背反という言葉があるが、まさに朝日の主張はそれだ。

 「表現の自由」も「信教の自由」も確かに同じように正しいと思われる。しかし、この二つは共に正しいと思われる原理原則が、互いに対立する矛盾を抱え込むのが現実の社会である。そう簡単には両立し得ないのである。

 こんなことは西欧の新聞社も最初から知っていた。にも関わらず、西欧の新聞社は反発を恐れずに敢えて風刺漫画を掲載した。それもデンマークだけでなく、ほぼ西欧社会の新聞社は全て同じように「言論の自由」を優先したのである。

a08c951a.jpg このような西欧社会に朝日新聞社は「節度と寛容の心を持て」と説くのである。しかし、これはまるで説得力を持たない。およそ第三者としての論評でしか在り得ない。西欧社会は米国と違って、朝日新聞社が親しみを持つ社会民主主義政党が一度は政権の座に納まった社会である。

 この西欧社会で現在、何が起きているのか?フランスの移民暴動でも明らかなように、異なる宗教・民族・人種が共存することが困難な社会が生まれているということだ。朝日新聞社が言う「寛容な心を持つ社会」など、有り得ないことを現実社会は示している。

 今回の風刺漫画で米国のマスコミは掲載した側を批判しているが、フランスの左派系の新聞社は「表現の自由」のためには掲載は間違いではないと断固主張する。
 そして朝日新聞だ。左派系のリベラルな主張と異にする対応を見せた。ここに我々は朝日新聞社の偽善性を見ることができる。

 我々《極右》が代々木公園や上野公園を占拠する「イラン人追放!」を掲げ活動を開始した頃、朝日新聞社は我々を人種差別主義者、排他主義者と連日攻撃を加えた。
 「なぜ、日本に来て憩いの場として利用するのに、それを奪うのか?」と人権派団体の弁を擁護した。

 しかし、朝日新聞社は真実を伝えなかった。実は東京都の公園管理局に抗議の声を一番寄せていたのは一般の東京都民であったのだ。ほとんどの人がイラン人の追放を管理局に望んだのである。公園管理局は《極右》とイラン人の衝突を恐れたとして公園の一時閉鎖を決めた。

 しかし、真実はイラン人の締め出しに多くの都民が理解を示したと言う紛れもない事実である。つまり、日本人は外国人にそれほど寛容ではなかったということなのである。ところが朝日新聞社はそのこと(寛容の無さ)には一切触れずに我々《極右》だけを批判した。

 新聞社には社会の木鐸としての使命がある。西欧の新聞社は何故にイスラム教を冒涜するような風刺漫画を敢えて掲載したのか?彼ら西欧社会の深層心理の中に異質なものを遠ざけたいと願う気持ちがあることは確かだ。異質なものと共存・混住することの難しさを問うて見せたのである。まさに本音の訴えであったと思う。西欧社会はもうそこまで追い詰められているのだ。

 翻って我が国の朝日新聞は、西欧社会がそこまで追い込まれていることも知らずに、ヒューマニズムを掲げ、寛容な心を説いている。理想の平和主義者を標榜する朝日新聞社の哲学は、現実の前には何の説得力を持ち得ない。今日の西欧社会は明日の日本社会でもある。その時、朝日新聞社の哲学はフランスの左派系新聞社のように変わらざるを得ないことを予言しておく。

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Posted by the_radical_right at 17:53 │ mixiチェック