歴史の必然・排外主義の台頭
日本もドイツに学ばなければならない。 ←ブログランキング応援クリックお願いします。
ドイツの多文化主義は「完全に失敗した」――メルケル独首相が16日、自党の青年部 の会議でこう述べた。
メルケル氏は演説の中で、「『さあ、多文化社会を推進し、共存、共栄しよう』と唱 えるやり方は完全に失敗した」と語った。
メルケル氏は先月、CNNのインタビュー番組「コネクト・ザ・ワールド」でもこう した考えを示していた。9月27日の同番組でドイツのイスラム系住民について質問さ れた同氏は、「今や誰もが、移民は我が国の構成員であると理解している。(しかし) 彼らは同じ言語を話し、ドイツで教育を受けるべきだ」と答えていた。
世論調査機関ピューのプロジェクトが昨年行った推計によると、イスラム系住民は ドイツ全人口の約5%を占める。これは約400万人のイスラム人口に相当し、西欧 最多の規模となる。
http://www.cnn.co.jp/world/30000585.html
この話題を取り上げるのを忘れていた訳ではないのですが、何かと取り上げる話題が多くて遅れてしまいました。本来なら一番先に私が論評しなければならない問題でした。
独のメルケル首相は「移民はドイツ語とキリスト教文化に同化しなければならない」と公言しました。
これはこれまでのドイツの多文化主義が完全に破綻したことを意味します。このまま放置すればドイツには極右勢力が台頭することになります。それを恐れての発言だと思います。
独国民の実に13%が既に「総統」の再来を希望しているとの数字も出ています。独ではナチス的なものを全て法律で禁止しているので、他の西欧諸国のように極右政党の台頭はありませんが、禁止していなければ様相は全く違ったものになっていたでしょう。
このメンケル首相の言葉は衝撃を以って西欧諸国の人達には受け止められています。実はこの多文化共生社会はもう既に西欧各国では破綻していました。
オランダ、フランスなどの国をみればそれは明らかでした。しかし、独逸だけは最後まで「不寛容」さを認めることはないと、希望的な観測が為されてきました。
それはかつての戦前のナチスとの関連で、独逸は仮に失敗しても、それを口に出すことはないと見られてきましたが、意外にも万策尽きたとばかりに「失敗宣言」をしてしまいました。
これは日本にとっても他人事ではありません。これまで我々もこの多文化共生の危うさを指摘してきました。